定点滞空飛行試験の概要

摘要

定点滞空試験機は，成層圏プラットフォーム（Strato-spheric Platform：SPF）飛行船の技術課題を実証するための飛行船実験機の一つであり，飛行高度を，成層圏高度に比べ空気密度が大きく，船体の単位容積あたり大きな浮力が確保できる低高度（4km）とすることにより，船体規模を小さく抑えた機体として計画されたものである．機体の研究開発は，宇宙航空研究開発機構JAXA（当時航空宇宙技術研究所NAL）において平成11年度に始まった．情報通信研究機構NICT（当時通信・放送機構TAO）が担当する追跡管制系統は，将来の成層圏プラットフォーム飛行船に向けたシステムの研究開発として平成10年度から始まった．