日帰りで行ける秘境は自然エネルギーの宝庫

摘要

山梨県は関東圏の一角に位置し東京都と隣接している。日帰りッアーによるフルーツ狩りや温泉巡りの観光地としてよく知られている。東京や静岡との間を結んでいるのは国道20号線.中央道，JR中央線，富士山西麓朝霧高原を経て静岡県富士宮市，国道52号線，昔の身延道，さらにJR身延線により静岡県につながっている。ただし，天候不順の場合をのぞく。まだ記憶に新しいことであるが、甲府市内でも1mを超す大雪に見舞われ(2014年2月)，これらの幹線が閉ざされてしまったことがある。陸の孤島化した山梨県であったが，幸い大雪の中の停電という重大事故は免れた。まことに電力系統はライフラインである。平常時，柏崎刈葉原子力発電所が稼働していた頃は，西群馬幹線経由で大月の近郊にある東山梨変電所で中継され，富士経由で東京近郊に配電，分岐された電力により山梨県内のほとんどの需要が充足されていた。現在，原子力発電所は停止，山梨県の電力は大部分が長距離送電に依存している。