21世紀社会の将来像

摘要

「21世紀社会論研究委員会」は，故松川康夫氏の提案を受けて，2006年に発足し，2011年10月に，最初の成果を『21世紀社会の将来像と道筋』と題して，本の泉社より刊行した.本書は，第Ⅰ部「総論」として，包括論文「21世紀社会の設計」(松川康夫)を巻頭に配し，以下第二部「各論」として，「平和•公正•平等の世界秩序の確立をめざして」(北村実)，「21世紀における経済システムの変革」(鶴田満彦)，「社会契約論の有効性」(伊藤宏之)，「21世紀の技術を問う」(塩谷光)を収録したアンビシャスな試作であって，これをめぐって会内に論議が巻き起こるのを期待しつつ，総合学術研究集会の度に分科会を設置し，会員からの貴重な意見の摂取に努め，委員会として数次に亘る合宿研究会をもち，問題意識の深化に務めてきた.