東南アジアで悪戦苦闘し文化遺産を守る

摘要

大学退職後の4，5年間は，1年で120日ほ どを東南アジアで過ごすことになった.東南 アジアでやり残している仕事にしばらく集中 したかったからである.大学在職中，東南ア ジアでの仕事にある程度時間をさこうとする と，夏休み，冬休み，春休みにならざるを得 ない.考えることがコマ切れになってしまう のを痛感していた.退職後に日本国内では拘 束を伴う定職につかないと決めて，少しまと まって時間を東南アジアでの調査•研究に使 い，断片的になっている知見を整理したかっ たのである.その結果，頻繁に長く東南アジアに足を運ぶことになった.