フォロ·ロマーノにおけるティトウスの凱旋門の修復背景: 社会面と過去の破壊の考察

摘要

歴史的建造物の修復目的について、ヴェネツィア憲章の第9条には「モニュメントが有する歴史的•美的価値を保存し、提示するため」と記されている。この2つの価値が建物の当初材に基づくことから、同憲章ではこれらの建材の尊重を謳っている。その具体的な処置が、当初材と修復時に使用される新材との識別であり、フォロ•ロマーノに位置するティトゥスの凱旋門では、装飾の有無を通して異なる時代の建材を示している。その一例として写真1を見ると、新材である左側の付柱において縦溝が見られないが、当初材である右側の付柱には縦溝が存在する。%They say that the restoration of the Arch of Titus in the Soman Forum is a model to distinguish between ancient and new architectural materials. This study has proved that the intervention was a part of public activities to embellish the city of Borne in the first half of nineteenth century. In this period, it was necessary for the triumphal arch to reinforce its fragile condition caused by the past destruction such as vandalism and transformations.