首都圏遠郊外住宅地の管理不全住宅の実態と居住者意識に基づく地域居住環境管理の考察: 埼玉県鳩山ニュータウンを対象として

摘要

本稿は、首都圏50km圏域に1970年代を中心に80年代にかけて開発整備され、最寄り駅から約5kmに立地する郊外戸建て住宅地を対象に、管理不全状況と立地条件の把握分析を行い、清掃.管理に関する居住者意識と居住者属性等との関係性を把握し分析した。実態調査結果は、現時点では著しい管理不全状態にある住宅はなく、庭や垣柵等の雑草の手入れが不十分な住宅など全体の4.3%ほどの不全な状態にある住宅が存在した。本地域は開発時期に応じて3地区に区分できるが、最も古いエリア（1973〜76年開発）で管理不全の住宅割合がやや高く建物の劣化などが確認された。