メキシコの歴史地区における色彩の構成と心理評価に関する調査報告

摘要

メキシコの異なる3都市の歴史地区において実測調査、住民へのヒアリング調査、心理実験のデータを分析し、街路色彩の生成と特徴の一端を明らかにした。1. 州政府•自治体などにより定められているファサード色彩の推奨色パレツトでは、色彩の地域差は大きな差異がないが、実際のファサード色彩の測色結果では各都市ごとに色彩分布の特徴が異なっていた。2. 歴史地区の建物立面は壁面•開口枠•開口で構成され、壁面上下部分がモンテレイでは57. 9%、サン.ミゲル.デ.アジエンデでは87%が塗り分けられる。壁面色は暖色が多くサン.ミゲル.デ.アジエンデでは100%の出現率である。オアハカでは寒色、中間色の出現率が35%であり、他の調査地より多色であった。