被害相関を考慮した建築設備の地震時復旧曲線の評価: 高層建物の衛生設備を対象として

摘要

地震リスクマネージメントを，機能維持の視点から具体的に議論すrnることができるようになって来たことは大きな意味があると思う。特rnに高層建物においては，設備系が直列であったり，並列であったり，rnまた電力への依存度などシステムとしての特徴が，個々の機器の性能rn維持の全体機能に及ぼす影響に依存するがゆえに，この種の検討の価rn値が顕在化すると考えられる。もっとも，ここでも特定の地震動のみrnの議論でよいか，同一設備機器の耐力のばらつきと配管系のばらつきrnを区別しないのか，補強の優先順位にコスト評価がなくて良いか，フrnラジリティ情報が実被害とどの程度対応するかなど，検討の余地はまrnだまだ多くあるという指摘もできるが，この種の報告の意味は，具体rn的な形で評価を実施し，公開することで工夫がさらにより広範に試みrnられることにある。工場機能に関連したBCPなどへの応用の拡大に期rn待するとともに，基本的な枠組みの議論の展開も興味深い。