戸建住宅における水まわり設備機器の耐用年数等の現状と使用年数に関する実態調査

摘要

水まわり設備機器の耐用年数の実態を明らかにした本研究の成果は，住宅の維持保全の参考になるだろう。特に水まわりの耐用年数がー般的に考えられている年数よりも長い傾向が明示されていることから，住宅の所有者管理者だけでなく設備メーかや法整備の面からの対応が望まれることは間違いない。また2団地の分譲年の間に水まわりの性能は大幅に向上したと考えられるカ人同機器をヮィブル近似もしくは残存率の値で比較すると耐用年数にそれほど違いが見られないという結果は興味深い。しかし機器間の耐用年数にもあまり差が見られない点は，水まわりの交換時期が性能や耐久性など個々の問題だけでなく，道連れで同時に改修が行われる場合が多いことに影響されている可能性も考えられる。また残存率を見る限り機器交換を行った住宅が主な分析'対象だと考えられるが，交換を行っていない住宅を含めた機器全体の耐用年数はさらに長くなると思われる。%It is said that the useful life of sanitary ware or kitchen unit is not long, but legal life of those is 15 years at least and maximum is 35 years in Japan. On the other hand, the holding period of replacement parts by manufacturers is about 10 years in general. As the basis that discusses and improves the present condition, we investigated the real use years of bathroom, kitchen unites and toilet in detached houses of two suburban housing complexes of over 25 years.