正方形平面を用いた現代建築作品における構成要素の連関構造建築における幾何学性とスケールに関する研究(2)

摘要

建築における｢構成｣や｢形式｣は、諸々の異なる要素同士をrn矛盾なく統合する術として注1）、これまでに時代を通して方法rn的に体系化されてきた。とりわけ正方形を統合形式として用rnいた平面形態(以下、正方形平面)は、地域や時代、規模や機rn能の違いを超えて、建築形態を決定する普遍的な形式のひとrnつとして用いられてきたものである。たとえば古典主義建築rnでは、対称性や中心性に代表される正方形に潜在する幾何学rn的秩序が、全体と部分を調停する自律的な形式(ｵｰﾀﾞｰ)としrnて用いられ、ある種の規範とされてきた。一方、正方形平面rnは現代の建築作品においても頻繁に登場する平面形態であるrnが、そこでの類型や内的な基準は未だ整理されておらず、各rn時代･各地域の建築家の離散的な実践があるのみである。本研rn究はこの古典的かつ同時代的なﾃｰﾏに対し、多変量解析を用いrnた数理的なｱﾌﾟﾛｰﾁをとり、正方形平面によって統合された現rn代建築作品を網羅的に整理･分類した上で、そこでの類型や、rn類型の形成要因となる構造・規則性の有無を明らかにし、現rn代の建築設計における新たな知見を得ることを目的とする。