村野藤吾の制作論における「人間」と「自然」の関係性について: 村野藤吾の建築思想に関する研究1

摘要

村野の捉える「建築」は、「人間」の様々な位相が関わrnっている。「自然」にまで届いた「1 パーセント」のrn「心」と、その他残りの「頭脳」によって把握できるrn「99 パーセント」は「手」によって繋がる。そして「自rn然」上で、「もの」と「心」が観照し合う過程に「直感」rnが働き、結果を予測する。その結果へと向かう過程をrn「手」が導き、「人間」と「自然」を繋ぎ合わせる。「人rn間」と「自然」がお互いに交流し浸透し合うことで、はrnじめて村野の求める「人間に通じるもの」が開かれる。rn「手」とは、村野が幾度も「観照」と「直感」を繰り返rnした過程であり、その過程が結果的に「人間」と「自rn然」とをより密な生きた関係へと変化させていく。村野rnは「手」即ち過程そのものに真を求め、作品や建築家のrn可能性は「手」を鍛えることで見出されると考える。