コンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院　第１回廊における形状の復原的考察　/　カンボジア　コンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院に関する研究（２）

摘要

私たちはコンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院（以下、rn大プレア・カーン）について調査を続けているが、現在、二重rn回廊の伽藍の中で、第２回廊（外側の回廊）周辺までの実測とrnそれをもとにした平面図の記録・図面化作業を行っている。しrnかし、遺構の現況は、植物の繁茂だけでなく各部の劣化倒壊がrn激しく、関連遺構の比較や復原考察を伴いながらの実測を行っrnている。当寺院の２つの回廊も同様の状況であるため、他遺構rnとの比較研究を行ってきた。本論文では、このうち第１回廊のrn当初形式について論ずる。基壇上の壁体はほとんど残らないがrn連子窓の部材が散見されるため、当初の窓の位置と窓割についrnて検討する。既往の実測図面では、第1 回廊は、東回廊と西rn回廊では内と外の両側に、南回廊と北回廊では内側のみに連子rn窓を描いている。しかし、散乱石材などから得られた私たちのrn実測数値で開口部を既往研究のように配列させると、隅におけrnるとりつきが不自然になり、描画ができない箇所が現れる。