サルコぺニァは脂肪肝でも重要

摘要

1. サルコぺニァは非アルコール性脂肪性肝障害（NAFLD)を含む慢性肝疾患患者に高頻度に認められるだけでなく，NAFLDの発症にも関わることが明らかとなっている.2. サルコぺニァは，インスリン抵抗性，炎症性サイトカインの増加，ビタミンDの減少やマイオカイン分泌量不均衡を介してNAFLDの発症に関与すると報告されている.3. サルコぺニァは，肝線維化の進展，肝性脳症，免疫能や QOL にも関与するためNAFLD のあらゆる病期において重要な病態である.4. 近年，サルコぺニァに対する分岐鎖アミノ酸やカルニチンの有効性とともに，効果的な運動プログラムも報告されている.