検査と新しい血栓•止血マーカー

摘要

1. 止血のメカニズムは，血小板が関与する一次止血と，凝固系が関与する二次止血に分けられる. 2. 出血時間とは，止血機能に関与する血小板の異常や血管壁の状態を調べる検査のことである. 3. 血小板凝集能検査は，血小板機能異常症の診断に重要である. 4. 凝固機能亢進評価検査に含まれる検査としては，可溶性フィブリン（SF),プロトロンビンフラグメント（F_(1+2)),トロンビン-アンチトロンビン（TAT),フィブリン分解産物（FDPおよびDダイマー）などがあげられる. 5. 凝固機能低下評価検査に含まれる検査は，活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)とプロトロンビン時間（PT)である. 6. 血小板の活性化の指標として，血小板のα顆粒に蓄積されているβトロンボグロブリン（βTG)や血小板第4因子（PF-4)の測定が行われてきたが. 最近はCD62Pの検出が利用されつつある. 7. 新しい凝固系のマーカーとしては，マイクロパーティクル（MP)が注目されている.