心臓イメージング

摘要

1.心エコーでは，拡張能や僧帽弁逆流の評価が引き続き重要であり，術式を左右するモダリティである.2.心臓核医学の領域ではPETの普及により，心筋虚血の定量化とviability評価が，さらに身近になると考えられる.3.心臓CTでは，冠動脈FFRが応用されつつあり，低被曝でperfusionの実用化が待たれる.弁膜症診断·治療へのモダリティとしても期待されている.4.心臓MRIは冠動脈MRAや心機能解析，造影遅延，T1マッピングなど，形態のみならず機能診断への応用が進んでおり，次世代をリードするモダリティである.5.この先10年間の心疾患治療における非侵襲的画像診断の役割はきわめて大きく，各モダリティを駆使したハートチームの構築が急がれる.