高度肥満と日中の高炭酸ガス血症は，無呼吸と心不全の併存を疑う

摘要

52歲，女性(主婦).もともと気管支喘息で治療されていたが，喘息症状は安定しているのに，1年前から坂道を歩くときに息切れを自覚するようになり,数週間前からは1kmほどの歩行でも息切れを感じるようになった.身長162 cm,体重122 kg,BMI 46.8 kg/m~2の高度の肥満があり，ストレスで過食があり最近の半年間で約15kgの体重増加がみられた.喘息に対しては,毎日欠かさず中用量吸入ステロイド薬と気管支拡張薬の配合剤を吸人しており,咳や喘鳴などは最近1ヵ月間は認められず安定していた.数年前から日中過眠(excessive daytime sleepness ： EDS)を自覚していたが，家事の合間に昼寝をして対処していた.入眠障害は認めない.