定在彼此を用いた人体部位形状認識に関する研究

摘要

近年，ユビキタスコミュニケーションの発展とともに人体通信技術に関する研究が注目を浴びている.その使用用途も携帯端末等に組込むことで医療現場でのヘルスケアシステム，アミューズメントへの適用等多種多様である.本論文では人体通信技術を用いた人体手首の動き及び手部の形状変化識別技術の提案及び検討を行った.手首の動き識別技術では，プローブを装着した被験者の定在彼此を計測し，手首の縦方向及び横方向の動きを識別した.最初に識別を行うにあたり，人体手部のモデル化を行い，時間領域差分法を用いた数値計算を行った.その後，実験を行い，本研究の妥当性を示し，手首の装着箇所における違いを求めた．更に，手首の動き識別技術の応用として，手部の形状識別方式を提案し，実用システムの例として，ジャジケンの識別を行い評価した．結果として，手首の動き及び形状識別技術が実現可能であることを示した．