回転運動による立体の知覚

摘要

Random dots rotating on a 2-D display produce depth impression when their angular velocities are varied. This "3-D structure from motion" phenomenon does not need a perceptual hypothesis reported in the literature, e.g., the object is rigid or stationary. A relationship between expanding and rotating optical motions is discussed.%運動による3次元構造の知覚（3-D structure from motion）における新い、側面を報告する。一般に運動する2次元像は、「剛体（rigidity）」を何らかの形で制約条件とすることにより、また、観察者が移動する際のオプティカルフローにおいては、「静止した環境」を制約条件として追加することにより3次元構造の復元が可能となると考えられる。本報告は、回転角速度が異なり、ねじれていく非剛体のドットパタンから3次元構造を知覚するという、従来の計算論的アプローチでは説明できない新しい現象の紹介である。