統計の基礎的事項平均と標準偏差(ばらつき)の計算方法とその意味の確認（その2)

摘要

医療保険者の機能と役割は、適用、保険料の設定とその徴収、高齢者医療制度への拠出金•介護納 付金の拠出と保険給付、審査•支払、保健事業等を通じた加入者の健康管理、医療の質や効率性向上 のための医療提供側への働きかけといわれる。医療保険者は、データに基づきこれらの保険者機能 を発揮することが求められている。このため、保険者のデータ活用に資するよう、基礎から保健•医療保障•介護の統計をみていく。なお、長瀬恒蔵氏の「傷病統計論」(1935年、昭和10年発刊)からも 示唆を得ていく。はじめに、実務で必要となるいくつかの統計の基礎的事項を確認している。今回は、先月に続き、ごく単純な具体例を用いて、最も基本的でよく使われる平均と標準偏差(ぱらつき)の計算方法とその計算方法の意味を確認する。具体的には、標準偏差の計算方法の考え方を調べ、平均と標準偏差の計算方法はセットになっていることを説明する。