極東ロシアの鉄道と港湾

摘要

ロシア極東は、豊富な良港群とそれに繋がる広域鉄道網を活かし、主にアジア太平洋諸国との貿易において重要な地位を築いている。鉄道網はロシアの束西を結ぶ大動脈シベリア鉄道（TSR）と、支線の一つであるバム鉄道を軸に形成されている。TSRは正式にはモスクワ～ウラジオストク間9，288kmを指すが、多くの支線を通じて欧州、中央アジアを含む各地へ通じており、極東においても北朝鮮や中国との国境を跨ぐ国際列車が運行されている。