本線卜ンネル（北行）工事の現況: 東名JCT発

摘要

東京外かく環状道路は，都心から約15km圏域を環状に連絡する延長約85km，高規格幹線道路である。そのうち， 関越自動車道から東名高速道路までの約16kmについては,「大深度地下」を使用した片側車線のトンネル構造であり，地下40m以深をシールドエ法により構築する（図-1)。国土交通省と東日本高速道路(株)，中日本高速道路 (株)の3事業者により共同で事業を進めている。本工事は平成26年から着手し，現在，本格的にシールドエ事を進めている。本稿は，東名JCTから発進したシールド工事の現在に至るまでの状況について報告する。工事概要を表-1に示す。本工事の特徴は，国内最大級の外径016.lmのシールド機により，大深度•長距離•高速施工といった厳しい課題に対応することが求められる工事となっている。シールド掘進土質は，地下40m以深の第四紀上総層群が対象であり，N値が50以上ある基盤面である。発進側から北多摩層（土丹層），東久留米層（砂層）， 舎人層（互層）の構成となっている。多様な地盤での掘進が予想され，適用範囲が広く実績の豊富な泥土圧シ一ルドエ法が採用されている。