SDGsから見た鉄鋼業の課題主要企業を事例としたギャップ分析と今後の課題

摘要

2015年9月に国連加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発目標（以降、SDGs)」は、国内でも徐々に広がりを見せている。政府は、総理大臣を本部長、全閣僚を構成員とする「SDGs推進本部」を2016年9月に設置し、「ジヤパンSDGsァワード」を設け、毎年末には翌年へ向けた「SDGsァクションプラン」を公表している。それ以上に積極的なのが、企業や民間団体、そして自治体の動きだ。経団連はSociety 5.0 for SDGsを掲げ、上場企業のSDGs認知度はほぼ100%に達している。中小企業も認知を高めつつあり、自治体を対象とした「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」でも、中小企業の認知度向上や、SDGs達成を目指す企業を認定、認証する「地方創生SDGs金融」フレームワークの適用を目指す自治体も出始めている。多くの企業が経営とSDGsとの統合を考え始めているのは、ボストコロナ時代において持続可能な経営を行うために必須のこととなっていくであろう。