環境関連データのオープン化の効果と展望

摘要

本年は，安保法制が議論され民主主義のあり方を改めて考えさせられた年であった。環境分野においても，本年はじめて環境民主主義指標(EDI)による評価結果が公表されている。これは環境分野の市民参加原則を促進するために，国連環境計画が作成した「バリ•ガイドライン」への適合性を示す指標である。この「市民参加原則」の柱は，ォーフス条約の3要件の，①情報へのアクセス権，②意思決定への参画権，③司法アクセス権(訴訟の権利)である。EDIは，この3つの権利に関する包括的指標で，国際的な基準を国内法制が満たしているか否かなど，環境民主主義の現状を評価すること力可能である。