小水力発電の現状と課題、将来展望: 地域主体の開発で欧州並み普及を期待

摘要

水力に関して、出力1,000kW(1MW)未満の小水力の開発にとくに力を注ぐべきだ、と私は考えている。ただし小規模であっても水力は水を消耗しない位置エネルギーの消費であること、自然環境や地域社会の持続性を確保するように導入されなければならないことに目を配ってほしい。解決が急がれる技術的•制度的な課題も少なくはないが、実はこのような「水、エネルギー、地域社会と環境」の関係の中に、小水力開発の本質的な課題がぁり、その解決に小水力の将来展望がある。本稿では、小水力の現状と可能性を概観し、多様な側面から課題や展望について考えてみたい。