IHコンロ •ガスコンロ作業時の曝露輻射量と体温変化量の関連

摘要

生産年齢人口の減少に伴い、給食やフードサービスに従事する作業者不足の問題が顕著になっている。 厚生労働省の「平成28年上半期雇用労働調査」によると、平成28年6月末現在の未充足求人数は1,044.8 千人であり、前年罔期より32.0千人増加し、欠員率は2.1%である。未充足求人数を産業別にみると、 「宿泊業、飲食サービス業」が3.8%と最ち萬い。近年これら労働者不足の解消を目的として「運輸業、 郵便業」や、「生活関連サービス業、娯楽業」では業務時間の見直しが始まっている。フードサービス業 でもこれらの業界と作業者不足の状況は同様である。よって、従来から指摘されている厨房の温熱環境 を改善して、作業者の働きやすい労務環境を整備することの意義は大きい。筆者らはこれまで、実験や フィールド調査等を通して、厨房の温熱環境と作業者の生理負荷•負担感の関連を検証してきた。そこで「厨房の溫熱環境と作業者の生理負荷•負担感に関する考察」をテーマとして、全6回シリーズで解説する。