多関節アームロボットを用いた木造建築建設手法に関する基礎的研究

摘要

著しく減少する少子高齢化の日本において新たな大工の入職に対する期待は低いと言える。そうした現状の中で技術の進歩により、建設業において機械への代替が進hでおり、木造軸組構法住宅のうちプレカット材を利用した割合は2013 年には88％まで普及している。ロボットの特徴として24 時間いつでも作動できること、正確な施工が可能、人件費の削減、工期の短縮とそれに伴うコストの削減、危険を伴う作業における人身事故の軽減等が挙げられる。本研究で用いる多関節アームロボットではアームに持たせるツールを付け替えることであらゆる作業が可能となるロボットである。近年世界中で注目され、ROBO｜ARCH によるワークショップやETH や慶応義塾大学といった研究機関で数々の実験が行われている。しかしそのほとhどが装飾的な作品やインスタレーション作品といったデザインの試行としての実験であり、実用的な施工を対象とした研究はあまり行われていない。