建築物隅角部の隅丸形状の空力特性に関する研究 その3 平均ねじりモーメント係数

摘要

隅角部の隅丸形状が高層建築物の平均ねじりモーメント係数に与える影響を明らかにするため，風圧測定実験より得た変動風圧を積算することで空力特性を調査した。その結果，隅丸平面にすることで平均ねじりモーメント係数は低下し，r = 0.25B では風向角α=15°にて角柱の約24%となる。平均層ねじりモーメント係数の分布を見るといずれの高さも角柱に比べ絶対値は低下した。隅丸平面の平均層ねじりモーメント係数は頂部と底部で絶対値は小さく中央部上部で大きな値となり，角柱とは異なる分布形状を示す。隅丸平面の場合は大きな負圧となる隅角部の測定点はモーメントにすると絶対値が小さくなるため，隅丸平面全体のねじりモーメントの絶対値が小さくなる。