高度で適確なダム防災操作を目指して: 最新研究と職員訓練

摘要

近年、巨大台風、線状降水帯などが頻発するようになり、治水を目的とするダムにおいては、異常洪水時防災操作に移行するダムが増えている。国土交通省では、令和2年4月に「事前放流ガイドライン」を定め、国土交通省所管ダム及び利水ダムを対象に、大規模な洪水前に貯水位を低下させて洪水貯留容量を確保する事前放流を推進している。このような状況のもと水資源機構では、高精度の降雨予測に基づく高度で適確なダム防災操作を実現するための研究を進めるとともに、独自に開発したダム防災操作訓練シミュレータを活用した、ダム防災操作の指揮担当者向けのダム防災操作訓練を実施している。