IoT活用と多様性推進をキーワードにニューアイテムとニューエリアを開拓

摘要

加來製紙技術の観点から発展の歴史を概括的に辿っていくと，日本の近代製紙産業は1873 (明治6) 年の渋沢栄一による「抄紙会社」設立が本格的なスター トとなり，その後，新聞用紙などの洋紙や各種板紙の 生産が著しく拡大し基幹産業の1つとして発展を遂げ ていきました.第2次世界大戦により国内の生産設備 は壊滅的状況となりましたが,1950年代半ばから木材 パルプ製造でKP (クラフトパルプ）法が普及しはじめ るとともに各種の海外技術が積極的に導入·応用され， 国内企業間の技術交流も活発に行われるようになりま した.その結果，次第に紙パルプ一貫製造の工場が建 設されていき，さらに抄紙機の高速•大型化が進展， 世界トップレベルの高品質な紙パルプ製造技術が確立 され，近年は省エネルギーや環境対策，古紙利用など の技術でも世界をリードしています.