野球と土木

摘要

今月号の特集は野球と土木である。現在、我々が目にする姿の野球が成立したのは19世紀前半の米国であるとされているが、日本には1871年、のちの東京大字である開成学校予科の教師により伝えられ、同校において字生たちがプレーしたことがはじまりである。俳人の正岡子規は熱心な野球愛好家であったことはよく知られている。この頃、開成学校には日本の土木工学の礎を築いた古市公威も在籍しており、彼もまた我が国の野球の黎明に関わっていたかもしれない。