ネット社交倶楽部の時代がやってきた: SNSの流行とその背景

摘要

2006年9月，証券界でさざ波のような小さな波紋が起こりました。それはSNSの我が国トップ企業である（株）ミクシイが東証マザーズ市場に上場を果たしたためです。平成18年3月期におけるミクシイ事業部の売り上げは6.4億円，全社の売上げ原価は0.87億円と発表されました。ここで詳細は述べませんが，これはミクシイが大変な優良企業である事を意味します。2006年7月現在，参加者数が500万人を超えたミクシイが提供するSNSはこれまでのネットコミュニティの常識を覆す，『非常に穏やかな環境』を提供している点に特徴があります。これまでネットの世界は2チャネルに代表される氷河期のような寒い環境であると言われて来ました。ところがSNSの登場により一挙に温暖期の環境が登場しました。複雑系の理論で言うところの無秩序から秩序が現れた訳ですね。