'青い威信'の美しさに酔う

摘要

横3人掛けの一風変わったスポーツカーを作ったり、FRPボディでルノー.エスパスやアヴァンタイムを製造したり。また一方では、プロトタイプカーでレースフィールドを戦ったマトラ、量産車種は少なく、レースでの活動時期も短いものの、元々がミサイルを製造していた航空宇宙関連の会社だったという生い立ちは、この会社の印象を強烈に私たちの脳裏に残す。ルネ•ボネを買収して自動車産業に進出したマトラは、'72年のル·マン24時間レースでは参戦7年目にして念願の優勝を成し遂げ、'73、'74年も勝利して3連霸を達成。F1へ参戦する際は、政府のバックアップを受けてマシーンが走った。青い衣を纏ったマトラのマシーンは、まさに国家の威信そのものだった。