2018年清涼飲料市場動向

摘要

18年の清涼飲料市場は，総生産量が2,274万 6,000kl (前年比5.2%増）と4年連続で過去最高 を更新した.これはすべての国民が每日493ml， 500ml PETボトルを1本飲んでいる計算となると いう.生産者販売金額は4兆503億円（同2.6%増） と初めて4兆円を突破するなど，加工食品産業の中 でもトップクラスの市場規模を誇る清涼飲料業界 は伸長が続く （全国清涼飲料連合会調べ).これは， 関東での早い梅雨明けや猛暑•酷暑の後押しはあつ たものの，各社の活発なマーケティング戦略が奏功 した形だ.一方で，相次ぐ自然災害の影響を受け， 製造拠点や物流ラインが被災し，店頭で一時的な品 薄状態が続くなど，製品供給や物流が混乱した年で もあった.現在，各社はこの反省を踏まえ，製造• 物流や供給などの見直しや強化に取り組んでいる. そのような外部環境の変化を受けながらも，19年 も各社の基幹ブランドを中心とした活発な製品投 入，中小型サイズの拡大を図るなど，収益性を高め る方針は継続となるもようだ.また，昨年の経験を 踏まえ，製造拠点や物流拠点などの抜本的な見直し を図る1年ともなる.