高過給・高EGRと高圧噴射によるHSDIディーゼル機関の大幅排気低減（第1報）: 排気の低減効果とその改善メカニズム

摘要

噴射の高圧化に関する研究は，1980年代から盛んに行なわれてきた．その結果，過度な噴射の高圧化はスモーク低減効果よりもNOx増加の悪影響が大きいために，排気低減に対して効果は小さいと一般的に考えられてきた．しかし近年商業車用大型ディーゼル機関においては，高過給・高EGRと200MPaを超える高圧噴射を組合せることで大幅な排気低減が可能であることが青柳らによって示されており，その改善メカニズムについても金・脇坂らによってφTマップを用いた解析が報告されている．