SIP革新的燃焼技術～制御チームの研究内容と成果

摘要

制御チームの目標は，熱効率50%に貢献するモデリングと制御技術の開発である.新燃焼方式を実装する際には，外乱などの影響により性能が出しきれない可能性があり，実時間制御が可能なィンテリジエント制御システムが必要となる.制御グループは，新燃焼を想定したディーゼルェンジンを対象にして，背景にある物理，化学現象をできるだけ忠実に表現した数理モデルに基づいた「モデルべースト制御」によって実現させた.一方，CAEグループは，ガソリンェンジンを対象に，各種サブモデルと流動プラットフオームを統合させることによって高速計算が可能な次世代3Dエンジン燃焼ソフト「HINOCA」の開発を行った.さらに，PMグループは，冷間始動時にガソリンエンジンから発生する排気ガス中のPMの発生量を予測できる技術の開発を目標に掲げ，PMモデルを構築した.