学生フォーミュラはモータースポーツだ！

摘要

こんなタイトルを付けましたが，学生フ才ーミュラ(以下，学F)は"モータースポーツ"ではありません. この大会の本質は車づくりを通して技術を磨くところにあります.しかし一方で，大会当日，大勢の観客の前で車が走り出した瞬間から先は，ステアリングを握るドラィバを中心とした1秒を争う魅力的なスポーツの側面が顔を出します.今回はそんな学Fのスポーツの側面にフォーカスして，私の体験談を書きたいと思います.その前にまず，私は学Fが日本のモータースポーツで最もF1に近い存在だと考えています.SFやS-GTを差し置いて何を言っているんだと思われるかもしれませんが，もちろん車の性能の話ではありません.ここで言いたいのは"マニュファクチャラー""チーム""ドライバ"の関係性についてです.要は車を"作る側""走らせる側""走る側"の関係性がF1に似ているのです.先に挙げたSFをはじめ，昨今多くのカテゴリではワンメイク，もしくは数社が代表して車を開発し，チームがそれを使って，ドライバを雇い，レースを行っています. すると，お互いの距離が離れ，勝利の喜びを分かち合いづらくなります.それどころか負けたときの責任をお互いに押し付けることも増え，スポーツとしての魅力の1 つである一体感が欠けてしまいます.