倒立振子を用いた大地震対応型TMD制震装置を開発

摘要

既存超高層建物の耐震補強を行う場合，TMD制震装置は屋上に設置するのが通常である。しかし，大きな設置スペースが必要となるため，装置をできるだけコンパクトにする技術が求められていた。一方で，TMD制震装置は建物の固有周期と同調しながら逆方向に動くことで揺れる力を打ち消し，建物の揺れを低減させる。そのため，施工時に周期調整が必要となるが，その調整に大きな労力がかかることが課題となっていた。