「実験建築」から「批判的プラグマティズム」へ: 中国の現代建築リ•シャンニン

摘要

1949年に中華人民共和国が建国されて以来、中国の建築実践の主役を務めてきたのは常に大手か中堅の国有設計機関であった。民間の建築事務所が登場し始めたのは1980年代のことだが、やがて張永和(チャン•ヨンフウ)がアトリエFCJZ(非常建築)を開設した1993年頃から、これら非国有の個人事務所にも世間の注目が集まりだしたといえる。建築誌上でも実験的な建築が議論されるほど、実質的には当時の新進建築家らの仕事に、そしてこれら新進気鋭らの生みだした主流の国有建築機関とは異なった実験的なパラダイムに目が向けられるようになったのである。