東日本大震災と建築ジャーナリズム

摘要

東日本大震災では、直後のtwitterの活躍など、われわれがすでにネットの時代に突入していることをあらためて認識させる出来事が多かったが、一方で『石巻日日新聞』のアナログな試みも印象に残った。輪転機が動かなくなっても、大勢の被災者が情報を求めているなか、「今、伝えなければ、地域の新聞社なんか存在する意味がない」と考え、紙とペンさえあれば、手措きの壁新聞でも継続できると発行に踏み切ったのである（『6枚の壁新聞』角川マガジンズ、2011）。