データからみる都市におけるストックの変遷と新陳代謝の状況について

摘要

建築ストツクのファクトフルネスという観点から、既存のデータから都市におけるストックの変遷をみた。また、直接観測できる統計がない新陳代謝についても、データの加工を通じて状況を把握した。得られた結果は実感にも合うことから大局的な傾向は捉えていると考えられる。そして、分析の結果から多くの建物には変化がないことが分かる。つまり、このデータからもストックの有効活用の重要性は自明であるといえる。わが国全体の建築ストックについて検討できる資料の存在は極めて重要である。ストツク時代においてはデータの整備が特に望まれるが、本論考で示した考えがその一助となれば幸いである。