臨海副都心とは何だったのか

摘要

1995年の青島幸男都知事誕生による「世界都市博覧会」中止決定までは、東京の開発のあり方については東京都がイニシアティブを取り、官主導でさまざまな計画がなされていたが、2000年代以降、国が規制緩和をして、「都市再生」の名のもとに民主導によるなし崩し的な開発が行われるようになった結果、東京の内部で、大丸有、六本木、新宿、渋谷、品川など、エリア同士の競争が激しくなり、都よりも区がクローズアップされ、全体の方向を示す主体はいないという状況に陥った。そこで、ここでは都市開発の主体が大きく変化した契機となった臨海副都心へ関わった平本氏と馬場氏に当時を振り返ってもらった。