西陣紋織技術の変遷について：紋媒体を中心として

摘要

京都を称してよく 「千年の都」と称されることが ある.これはもちろん，桓武天皇による794年の平 安遷都から，明治維新都によって1869年に東京へ 都が遷るまでの千年以上にわたって都が京都に置か れていたことによるものであるが，この間政治や権 力の中枢が他に移ることがあっても，その時々の文 化や先端産業の中心をなす地域に常に京都があった ことも大きな要因となっている.