家庭用熱電併給システムの稼動特性と性能評価に関する研究: 第6報　ガスエンジン・太陽エネルギー利用システムの評価

摘要

住宅におけるエネルギー消費の約3割は給湯エネルギーが占めると言われている.そのため，給湯用途の省エネルギー化は，近年の増加傾向にある民生部門の省エネルギー化をめざす上でも重要である.給湯設備は，熱源，配管，給湯栓から構成されるが，給湯エネルギー削減のために，熱源の高効率化は必要不可欠である.最近では，高効率給湯機としてCO_2ヒートポンプ(HP)式給湯機や潜熱回収型給湯機，固体高分子形燃料電池(PEFC)ガスエンジン(GE)を利用した熱電併給(CHP)の普及が進んでおり，給湯エネルギーの削減が期待されている.筆者らは，これまでに複数の世帯や環境試験室にCO_2HP式給湯機を設置し，年間にわたるフィールド実測およびラボ試験を実施し，多様化するライフスタイルを考慮に入れた貯湯式給湯システムの基礎データを取得してきた.本報では，貯湯式給湯システムとして新たにフィールド実測世帯に設置したPEFC,GE,太陽エネルギー利用システムのフィールド実測結果について報告する.まず，機器仕様，フィールド実測世帯概要，計測システムを示し，次いで，フィールド実測結果として，各世帯の負荷特性，さらに測定経過を示す.%This paper describes the operation characteristics and performance evaluation of residential combined heat and power (CHP) systems. The authors carried out the field measurement on the performance of residential CHP systems of Polymer Electrolyte Fuel Cell (PEFC) and Photovoltaics (PV) in three houses and Gas Engine (GE) in one house and Hybrid solar utilization system in one house. First, the outline about CHP systems and target houses are mentioned. Secondly, each energy demand for electric power and heat is shown. Finally, dependence rates and primary energy reductions are evaluated.