医師の業務過重負荷の軽減を目的としたコメディカルによる学術・診療支援の試み

摘要

医師不足による病院機能の脆弱化は，疾病構造，医局制度，医療制度，医療技術の進歩，新臨床研修制度，経営母体構造，などの多因子の変調が複合したことに起因する業務過重負荷の結果である．病院という職場が，すべての職種にとって魅力的で医療職人生を付託できる場である必要がある．責任ある医師の包括的指示に基づいた，職種横断的なチーム医療の合理的運用が，医師業務過重負荷，業務量不均衡などを是正する可能性がある．その結果，医師が専門的技能職に専念することが可能となる．チーム医療の深化が医師を含めた多職種にとって好循環の業務改善につながる可能性がある．