日本人が祭りを好む原因の考察

摘要

祭りは日本ばかりでなく、世界のどの国にもある。しかし日本ほどお祭り好きの民族も少ないであろう。本論文は日本人の祭りを好む原因を明らかにしようとするものである。筆者は祭りの宗教的、社会的、娯楽的な三つの方面からその原因を究明していくことにしようと思う。
　　 本論文の構成は、大きく三つからなる。序章、第1車から第3章まで、おわりの三つである。序章では、祭りが日本人の日常生活に密接にかかわること、そして祭りの概念、分類および神と祭りの関係などを分析し、日本での集りの多いこと、日本人が祭りを好むことがわかる。第1章から第3章までは本論文のボディーである。それぞれ、宗教的、社会的、娯楽的面から、日本人が祭りを好む原因を検討する。祭りとは神社中心の祭りだけではなく、家々や地域社会の年中行事やさまざまな集団の折々の行事も立派な祭りである。祭りは現代を彩る多くの伝統文化創造の源であった。祭りを執り行うことによって、地域の安定幸福と家族の安全をもたらすことを人々が信じ、祭りを執り行うことによって、人々同士の紐帯を強めることができ、祭りを執り行うことによって、閉塞がちになる日常の精神に開放感と活力を与えることができるさこれは、日本人が祭りを好む原因である。おわりに、上の原因をまとめ、そして今後の研究課題も述べる。

目录

文摘

英文文摘

声明

はじめに

第1章祭りの概括

1.1日本人と祭り

1.2　祭りとは何か

1.2.1祭りの語羲

1.2.2祭りの解釈

1.3神と祭りとの關係

1.3.1神の語意

1.3.2神の概念

1.3.3神と祭り

1.4祭りの分類

1.4.1祭りの数

1.4.2祭りの分類

第2章祭りの宗教的原因の考察

2.1原始信仰としての古神道

2.2祭りの基本的構成要素

2.2.1祭りの準備——物忌み

2.2.2神迎え—より代

2.2.3 直会をはじめとする神への諸対応

2.2.4神送り

第3章祭りの社会的原因の考察

3.1集団主羲——日本人の社会的行動の基盤

3.1.1集団主羲の形成と発展

3.1.2日本人の集团主羲の心理的要因

3.2祭り—日本人の集団主羲の集中体現

3.2.1運行組織から祭りの集団性を見る

3.2.2社会的資源動員から祭りの集団性を見る

第4章祭りの娛樂的原因の考察

4.1祭が『見せる』要素を含む

4.2二項対立的な概念－「ハレ」と「ケ」

4.3そのほか

終わり

参考文献

謝辞