Visual SLAM による自律型ドローンを活用した建物点検技術の開発

摘要

我々の生産活動のほとんどは重力に従った 2次元 平面上で行われているが、新しい3次元空間上での 生産活動の技術の一つとしてドローンの活用が期待 されている。ドローンは「空の産業革命」とも言われ ており、経済産業省では「小型無人機に係る環境整備 に向けた協力会議」にて、「空の産業革命に向けたロ ードマップ〜小型無人機の安全な利活用のための技術開発と環境整備〜（案）」を発表している。政府 は小型無人機（所謂、ドローン）の利活用を次の4つ のレベルに分類し、各々のレベルの実現に向けて技 術環境と環境整備の取り組み案をまとめている。図1に示すように、レベル1 は目視内での操縦飛行、レ ベル2は目視内飛行（操縦なし）、レベル3は無人地 帯での目視外飛行、レベル4は有人地帯での目視外 飛行に分類されている（図1 に建築分野のドローン 活用領域を記載)。具体的には、2017年の目標であつ た目視内飛行で自動航行による空中写真測量，ソー ラーパネル点検等のレベル2から、2018年の目標で ある離島や山間部等における目視外飛行のレベル 3 を達成するため、物流分野へのドローンの活用が始 まっている。さらに，2020年代には都市を含む地域 における目視外飛行となるレベル 4 の段階に向かう ため、建築分野においても人口集中地区でのドロー ンの活用を想定した社会基盤作りの準備をしておく 必要がある。%In order to carry out the building inspection by using drone, it is necessary to have a safety accessibility of drone to building facade. Therefore, the non-GPS drone system with the self-positioning estimation by Visual SLAM (Simultaneous Localization and Mapping) technique was developed, and this system was evaluated the measurement accuracy of Visual SLAM and the building inspection method. As a result, it showed that it is possible to fly by Visual SLAM-drone with the same route as the virtual flight route on the PC, and to inspect the building safely. In addition, a drone-automatic inspection & survey system was proposed for the long-term building maintenance by using Visual SLAM technique.