花街の景観演出要素としての提灯の掲出－京都五花街における制作・設置・管理に着目して－

摘要

花街は近年、日本の伝統文化を包括的に継承する貴重rnな都市空間として認識されつつあるが1)、社会経済の変化rn等を背景に全国的に衰退している。花街の活性化には風rn情に適した景観を演出し、周知を図る策が考えられる。rn花街には、提灯が複数の建築物に統一して掲出され、宴rn会が行われる夜間や祝祭時に有効な景観演出要素となっrnている場所がある。提灯は中国から伝来し、日本では江rn戸期に普及、芝居小屋等で演出に使われた背景があり2)、rn純和風空間である花街の景観に適した演出要素となり得rnる。統一した提灯の使用には面的な掲出の仕組みが必要rnである。そこで本研究は面的な景観演出を行う花街におrnいて用いられる提灯の制作、設置、管理方法を明らかにrnすることを目的とする。