螺旋状地下構造物の3次元レーザ計測による現状把握: エスカ地下駐車場を例として

摘要

都市部での駐車スペースの確保といった公共性の観点から，地下街には駐車場が併設されていることが多い．名古屋駅新幹線ホームの西側に隣接するエスカは1971年に開業し，3万㎡に及ぶ総床面積を持つ地下街（地下1階）と，直下（地下2階）に車両を295台収容できる地下駐車場から構成される商業施設である1)．その地下駐車場には，できる限り少ない空間で地上の道路と地下の駐車場を車両が行き来できるよう，螺旋状になった車両スロープが設置されている．図-1は名古屋駅西側に広がる商業地区を計測した航空レーザ点群からの抜粋である．破線で囲まれた領域の地下にエスカが位置し，円で囲まれた領域が螺旋をした車両スロープの地上部に該当する．