統合物理探査による高水前後の河川堤防調査の有用性に関する研究

摘要

　地震や豪雨災害で堤防は多くの被害を受けるが，長大土構造物であるため，調査データは1km毎の標準貫入試験などしかなく，被災箇所の強度や状態について十分な情報がないのが現状である．一方で，物理探査は，短時間で長距離を連続的に測定できるものの，調査結果の定量的な判断が難しいという問題がある．このため，複数の物理探査を組み合わせて，より正確な判断を試みる「統合物理探査」が提唱されている．