高輝度皿光ラミノグラフィを用いた軸受鋼の転動疲労き裂進展挙動に及ぼすMnS介在物配向の影響評価

摘要

軸受は自動車や家電などの身近な製品をはじめ，広範 な用途において駆動部分に使用されている.主に，回転 運動を円滑にして伝達損失を抑える役割を担っている ため，長期間の使用により破損することがある.転動疲 労損傷は，材料内部の最大せん断応力発生深さに存在す る非金属介在物を起点に発生したき裂が表面に達し，は く離（フレーキング）することにより生じると考えられ ている.転動疲労き裂は材料内部で発生•進展するため，光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡（SEM)を用いて観 察することは困難である.